好きな言葉
ファミコン版ドラゴンクエスト3 ゾーマ戦 - YouTube
なにゆえ もがき いきるのか?
ほろびこそ わが よろこび。
しにゆくものこそ うつくしい。
さあ わが うでのなかで
いきたえるがよい!
ご存知、われらがDQ3における魔王ゾーマ様の言葉です。言葉というより台詞ですね。
ゾーマ自体は、バラモスを倒した後に急に出てくるので、ぽっと出感が否めないのですが、この戦闘前のごくわずかな台詞で、圧倒的な存在感が生まれるのです。
台詞の内容からは、圧倒的な悪しか感じられません。
そこに理由なんてない、ただ悪であることが絶対的な存在理由である。
そんな風に感じられます。
なんだか、ほかのラスボスに比べて、抽象的な存在のようにも感じます。いわば悪そのものといいましょうか。
この世のあらゆる物事に意味はないと断じたニーチェは、このような無意味な世界での生き方の指針として、己の内面の奥底にある、生への叫びにしたがって生きることを提唱していたような気がする。していたっぽい。
この世に真実などない、ただ存在するのはこの己の奥底にある滅びを渇望する感情のみ。
きっとゾーマもそんな、己の内面の奥底にある、生への叫びにしたがって生きているのでしょう。だから、こんなにも迷いなく、純粋な悪を貫けるんじゃないでしょうか。
私も、自分の内面にある、この邪悪でひねくれきった心に突き動かされるままに、すがすがしく生きたいと思います。
そういえばこのゾーマには、ほかの歴代ラスボスにはない特徴があります。
それは、使用する特殊攻撃がすべて冷気系の魔法、ブレスであることです。冷気系の技は必ずしも最強の技でなく、具体的に言えば、冷気系の呪文のマヒャドよりも、火玉系のメラゾーマや爆発系のイオナズンのほうが強力です。
ほかのラスボスは、こういった最強クラスの呪文や技を強けりゃいいじゃんとばかりにあれこれ使ってきますが、ゾーマは必ずしも最強ではない冷気系の技しかつかません。
このあたりも、ゾーマのこだわりが感じられ、キャラクターをより強く印象付けていると思います。
うーん、やっぱりかっこいい。
私も、こだわりを持っている強くてかっこいい悪役になりたいです。