なんで行政の「財政」を勉強するのか?

行政は税金を徴収し、それを社会に効果的に配分するシステムだと思っている。

 

その使途は、住民の代表が話し合って、やりたいこと、やるべきことの大筋を決めて、お役人が法律にのっとりながら、具体的にどういう方法で実施するかを考え、実行に移す。

 

そのシステムにおいて、首長や議会、法律というのはが、強い影響を及ぼすのはなんとなくわかる。

 

が、しかし、このシステムにおいては、議会や法律と同じくらい強い仕組みがある。

 

それが、「財政」すなわちお金である。

 

行政の長である首長、住民の代表である議員、そしてそれらによって決められる法律や条令が行政においてものを言うのは間違いないのだが、たとえ如何に強い影響力を持っていたとしても、「金がない」と言われてしまえばどうしようもない(借金はできるっちゃできるんだけど)。

 

行政においては、この「ない袖は振れない」という財政由来の強力な物理法則が適用されているのだと思う。

 

一方、公務員はこの「税金再配分システム」に関する専門家であり、エンジニアだと思っている。

だから、専門家としてこのシステムに関する強力な保存則「ない袖は振れない」の影響を知らなくてはならないと思っている。

 

特に、この「税金再配分システム」を変えたい、よりいいものにしたいと考えている公務員(エンジニア)は絶対に知らなくてはならないものだと信じている。

 

今、福岡市の職員による財政出前講座が全国で大好評を博している。

 

これは、世間が行き詰る中で、本当に世の中をどうすればよくなるのか知りたがっている人がたくさん居て、そのために必要な知識がほしいと思っている人が居るという意味なのではないだろうか?

 

ただ、正直に言うと私はそんなものは知っていて当然、むしろ今までそういう教育をするという発想がなかったことがまずかったのだと思う。

 

だから、まずは自分がこの財政の仕組みを一刻も早くマスターすることが課題だと思っている。