冬のイルクーツク、バイカルツアー(2018.2) その2 イルクーツク到着
かくして、イルクーツクに向けて飛び立った私たちだったが、さっそくトラぶった。
今回、福岡⇒インチョン⇒イルクーツク
という便だったのだが、福岡空港ではインチョンまでのチケットしか発行できず、イルクーツク行きの切符はインチョンで入手する必要があったのだ。
インチョンのトランジットゾーンでは、階下に降りる際に、トランジット後のチケットを求められるので、これは一度出国して、チケットを入手してこないといけないのだなとうっかり出国してしまったのだ。
ところどころにあるゲートは、チケットをかざすと入れるのだが、チケットがない場合は、フライトナンバーを入力すればいけるらしい。
時間的には余裕があったので、それでも大丈夫だと思っていたのだが、出国後にインチョンのターミナル間を移動するバスは、とんでもなく時間が掛かる(20分くらい乗ってたんじゃないだろうか?)うえに、
チェックインゲートについて、唖然。
ああ、オリンピックか...。
ピョンチャンオリンピックを見て帰るロシア人で、チェックインカウンターは一杯!
これで、チェックイン~入国まで1.5時間くらい軽く掛かった。
登場ゲートに着いたのは、最終締め切り時間の10分前くらいだった。
まさか、慣れ親しんだインチョン空港でこんなにてこずるなんて...。
いや、オリンピック気分が味わえてよかった(混乱)。
マイナー便の乗り継ぎの際は、本当に気をつけないといけないと実感した。
こと、乗り換えに関しては、てんぱってうっかり出国しないようにしなければならないと心に誓ったのだ。
・・・このときは、この考えが後ほど、さらに大きなトラブルを招こうとは思いもしなかったのである。
かくして、トラブルもありつつ到着した。
イルクーツク空港は、ロシアでも着陸が難しい空港と言われているらしい。
事前に読んだブログでは、着陸時に運転手に拍手が送られるという話が載っていたくらいだ。
今回、私たちの場合はいたって問題なく着陸できた。ただ、満杯の乗客から送られた拍手は、ぱらぱらというレベルではなく、間違いない大喝采であった。
いや、そんなに難しいのかよ..(笑)
着陸するだけで、大喝采が巻き起こる空港もそうないだろう。なかなか面白い経験だった。
...と思っていたのだが、どうやらそれはイルクーツクのみの話ではなく、ロシア人に共通の現象だとのこと。
そういえば、ちきりん氏も著書「世界を歩いて考えよう」の中で、モスクワ空港に着陸した際に拍手が起こったことを、当時のソ連における航空技術がまだ不安であることとして例示していた。
そういえば、心配していた空港ATMも、無事VISA、JCBともに使えた。
何で、2種類使ったかというと、なぜか1種類につき20000ルーブルまでしかおろせなかったからである。
VISAやJCBがそもそも使えないのでは?
という心配はしていたが、引き出す金額の上限がこんなに小さいことは予想していなかったので、これは意外。
宿は空港から歩いていける距離にある、「Hostel bravo」を予約していた。
歩いていく間に凍死できるんではないかと心配していたが、着込んでいればある程度は耐えれる寒さだと分かった。
それでも、空気の冷たさになれない間は、息をするだけで思わずむせるほどだった。
空港周辺は町外れなので、買い物や食事に苦労するかと思いきや、思っていたよりはお店は充実していた。
ドイツ風ビアホールみたいなところで食事を取る。
相変わらず飯や酒が安い。3人でビール一杯と、肉料理やペリメニなどを頼んだが、一人当たり1200円ほどで済んだ。
特に自家製ビールが安く、しかもおいしかった。
日本の価値観では、クラフトビールは高級品だが、こっちのほうでは実家で作った梅酒みたいな感覚なんだろうか?
ちなみに、女の子の店員の制服がかわいく、そういう意味でもなかなか素敵なお店だった。
腹を満たした後、近所のスーパーで買い物をして、ホステルに帰る。
3人部屋で1人900ルーブル。タオルとかはないけど、清潔な部屋で、いたって快適であった。
一泊1800円でこれは上等。
しかも、働いてる女の子がかわいくて愛想がいい。
あしたから、いざバイカル湖に旅立つのだ。
高揚感よりもインチョンでたまった疲労のほうが大きく、ベッドに横になるといつの間にか眠りに落ちていた。