冬のイルクーツク、バイカルツアー(2018.2) その8 犬編
はてさて、旅の大筋の部分はこれまでだいぶ語りつくしたところだったが、これからはチップス的な部分について述べていきたい。
そう、海外に行く先々で結構関心があるのが、犬と猫に関する文化である。
日本では野良猫や放し飼いの猫が町中いたるところで見られる一方、昨今では野良犬やら放し飼いの犬というのはそうそう見られないのであるが、これが海外ではちょっと事情が違ってきたりする。
例えば、タイでは、屋台文化で、残飯に容易にありつけるためか、犬がとてものびのびと暮らしている。
その一方で、猫はなぜか飲み屋街の夜の街でひっそりと暮らしている。夜行性や、雑食性の違いによってこういう生態の違いが現れるのだろうが、そういった部分でも日本との違いを感じたりするのである。
じゃあ、シベリアンハスキーのメッカであるこのシベリア地方では、どうなんだろうか。
というところ。
宿にしていた、バイカル湖のオリホン島の村、フジュルでは結構犬との触れ合いがあった。
夜に近場のスーパーに買い物に行った時の話。お店の前に一匹の犬が待ち伏せしていた。
彼はここで一体何を待っているのかというと、観光客が買った夜食のおこぼれにあずかれないかとひたすら待っているのである。
お店で買った菓子パンを一つ上げると、満足そうにどこかに消えていった。
ほかの店の前にも、同じように待ち伏せ犬がいて、同じように客からのおこぼれを待っていた。
まあ、なんちゃ結構でかくて、多分犬嫌いの人にとっては恐ろしいのかもしれないが、なかなか人懐っこく、必要以上のおねだりもしない。
この犬は餌をあげると、しばらくついてきたのだが、ある程度ついてきたところであきらめてどこかに帰っていった。
試しに友人Bが口笛を吹いてみると、どこからともなく犬が2匹ほどわいてきて、おねだりに来たりもした。
ドラクエとかで、よく「○○は仲間を呼んだ」みたいなシーンがあるが、本当にどこからともなくやってくる。
こんな感じで5,6匹やってきたらさすがにちびるだろうなと。
また、朝日を拝みに早朝村を徘徊していると、子犬の群れに出くわすこともあった。彼らは私たちに構うことなくどこかに走り去ってしまった。
夜のうちは、子犬に出会うことはなかったので、その間は巣で親が餌をとってくるのをおとなしくし待っているのだろう。
全体として、人に対して害意のある犬は少ないと感じた。
やはり、厳しい環境の中で、人間と共存しないと生きていけないのだろうか?
なんか、人間と共存しない犬は真っ先にロシア人にぶっ殺されてそうである。
もちろん、狂犬病等のリスクはめちゃあるので、積極的な接触はお勧めしないが、まあ特にこちらがビビらなければ害はないようなので、これはこれでその地域の文化として楽しまさせてもらった。
そう、猫も一応いるにはいた。1匹しか見なかったけど、一応この環境下で生きることはできなくもないらしい。
実は、今回のツアーに犬ぞりも組み込んでいたのだ。
氷の上を犬ぞりできるのかと期待していたが、犬ぞりはまた別の場所でやるみたいだ。
最終日にバイカルから戻ってきて、イルクート川のほとり??で犬ぞり体験をすることになった。
(ほとりというか凍った川の中?)
今回ツアーした会社の提携しているこの団体が、犬ぞりを手配してくれるみたいだ。
外に出たくてたまらんといった様子のハスキー諸氏。
シベリアンハスキーっていうと、結構日本じゃ気性が荒い印象があるのだけど、犬と戯れたりできるんだろうかと、ちょっと心配に思っていた。
が、実際はこうである。
もうね、超が付くほどの従順さ、村にいた野良犬どもはちょっとの恐怖感はあったかもしれないが、こいつらはほんとに従順。
人間大好きって感じ。
もう犬ぞりの前に、こんなに全力で犬と戯れることができるというだけでおなか一杯。
ほおずりなんてしようものなら、ベロベロ嘗め回される逆襲をもれなくいただいてしまう。犬ぞりのことなんてほとんどどうでもよくなっていたが、一応犬ぞりもやることに。
こんな感じで、常にハイスピードで爆走するのかと思いきや、7割くらいはトコトコと早歩きみたいなスピード。
スリルと爽快感というよりは、まったりした感じの遊びだったな。
まあ、あんまり速くすると危ないからかな?
価格は、2000ルーブル(4000円)ほどだったかな?
シベリアでシベリアンハスキーと戯れる、という貴重な体験ができるなかなか乙な遊びでした。
犬好きの方は、ぜひツアーに組み込んではどうだろうか??