水泳と音楽

私は幼い頃、スイミングスクールに通っていました。

そのおかげで運動神経は良くない私でも、水泳に関してはちょっと自信があります。

なんでも私と同じように、運動に自信がなかった母が、水泳の時間にとても惨めな思いをした経験から、同じ思いを私にさせたくなかったとのことで、通わせてくれたそうです。

今では、水泳が得意になれただけでなく、水中のすばらしい世界を知るきっかけにもなっているため、母親には大変感謝しています。

 

今思い起こすとなかなか厳しいスイミングスクールで、小学校高学年になったら毎回1000m以上泳がされていましたし、年末には「お年玉」と題して、2000m(2000円という意味らしい)も泳がされておりました。

元々頑張る意味を知らなかった私は、最初はなんでこんなきついことをしなければならないだろうと思って、ダラダラと練習をしておりましたが、高学年になるにつれ、ひょっとして努力って面白いかもと思えるようになり、前向きに練習に取り組むようになりました。

自分が前向きになると友達もできるもので、今ではどこで何をしているかもわかりませんが、蒸し暑いプールサイドで冗談言い合った友達ができたことは今でも大きな思い出の一つです。

 

さて前置きが長くなりましたが、久々に隣町のプールに行きました。

最近、運動不足がひどくこのままでは寝たきりになってしまうのではないかと心配してのことである。

この間天草に久しぶりに海を見に行って、そのすばらしさを再確認したことで、泳ぎに対する熱が再燃したこともあった。

 

このプール、大変BGMの選曲がすばらしい。

ミスチル、サザン、FIELD OF VIEW、宇多田など、私の幼少から青春時代を彩った珠玉の名曲を背景、にとても清々しい気分で泳ぐことができる。

特に、宇多田ヒカルのADDICTIED TO YOUは久々に聞いたけど、いやーいい曲だ。

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冷静を装いたい宇多田が、内に秘めた熱情との狭間で心を揺れ動かす様を叙情的に歌い上げている。まさに名曲。

自分の隣のコースでは、私より年配の方が、その隣のコースでは小学生と見られる少年が、それぞれすばらしい泳ぎを見せている。


俺もやればできるかもしれない・・・


昔得意だった背泳ぎを、彼らの美しいフォームをできるだけ真似つつ、自分が一番気持ちいいように泳いでみる。

天井を見上げ、自分の手の動き、足の動き、姿勢を一つ一つ意識しながら泳ぐ。

 

 

・・・行ける!

 

と思った瞬間、10mも泳がないうちに、突然。左足に激痛。

こ・・・これは、こむら返り・・・

 

普段からよく足攣るので、足が攣る寸前でとめることができるのですが、今回は完璧に攣った。

大好きな音楽に包まれる中、無様に水中でもがく私。

筋肉が収縮して延ばせなくなったまま、水中で片足立ちで痛みに耐える私。

周囲に足を攣ったことを悟られないように、プールサイドにあがりストレッチをする私。

 

結局、400メートルしか泳がず退散することに。

これがエイプリルフールの嘘だったらどんなにいいことか。現実は厳しい。

結論:多少気分がよくなったからって、急に無茶したらアカン