【メモ】G検定受かっていました。

G検定、受かってました。

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先月、3月14日に開催された日本ディープラーニング協会のG検定、受かっていました。

このG検定のGは、Generalistの頭文字であり、昨今流行りのディープラーニングを中心としたAI技術に関して、一般的な知識を問う試験です。

この試験は、オンラインで受験することから、インターネットが使い放題であり、一部ではgoogle検定と揶揄されていたりするのですが、侮るなかれ非常に問題数が多いので、全部検索していては最後まで行きつかないゲームバランスになっているのです。

また、AI技術に関連する簡単な計算問題もあり、その場合ももちろん検索する意味はありません。

大学時代の持ち込みアリの試験を思い出させるものがありますね。

 


試験を受けるにあたって

公式テキストやstudy-AIで公開されている過去問で勉強しました。study-AIの過去問は一部にミスがあり、正しい正解がどれかわからないものがあったりします(あと、混同行列の解説で納得いかない部分がある)が、どのくらいのスピードで解けるようになればいいのかわかるので、やる価値は大きいと思います。

公式テキストも意外と読みやすく、普通にAIの勉強をするのにいいテキストだと思いました。

基本的に難しい用語もあまりないのですが、CNNやRNNの解説になると急に早口に専門用語を連発するようになり、読者をふるい落としにかかるので注意。…といっても、そのレベルの話になると、素人にわかりやすい説明なんてそもそも存在しないのかもしれませんね。

 

あと、テキストでは極限まで数式を排除していて、数式が苦手な人にとってはありがたいのかもしれませんが、さすがに文章だけで説明するのにも限界があります。

大学で理系に進んだ人であれば、ニューラルネットワークを数式で理解するのは簡単だと思いますので、そういう方は「ゼロから作るdeeplearninig」でCNNやRNNを勉強されると、より学びが深いものになると思います。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%81%8B%E3%82%89%E4%BD%9C%E3%82%8BDeep-Learning-%E2%80%95Python%E3%81%A7%E5%AD%A6%E3%81%B6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%A8%E5%AE%9F%E8%A3%85-%E6%96%8E%E8%97%A4-%E5%BA%B7%E6%AF%85/dp/4873117585

(1がCNNに関して、2がRNNに関して詳しく説明されています。)

 

どれくらい勉強したか?

私は試験の10日前に、この試験を発見し、1週間ほど勉強して、google様の力も借りつつ合格することができました(さすがに、『どこの国のなんとかってエンジニアが、何とかって最適化手法を考えた』なんてことまで暗記するのは勘弁)。

もともとある程度はAIの知識はあるつもりでしたので、自分の知識を確かめたいという思いで試験を受けたのですが、自分が触れてこなかった知識についても体系的に学ぶことができて良い機会になったと思います。


先ほども書きましたが、基本的に数式はほとんど出てきません。しかし、一部の用語は理系の高校数学を修めているとスムーズに理解できると思いますし、大学で線形代数や、統計、微分を学んでおけばなおのこと有利です。

逆にそうでなければ、知らない言葉がどうしても増えるため、学習に苦労するかもしれません。

また、簡単な計算問題も3問程度出題されますが、「ゼロつく」を理解しておけば、楽勝で解けます。AIわかっている人の気分になれてとても気持ちいですよ。

 

進化するG検定?

さらに、試験内容は徐々に進化していっているようで、試験直後のtwitterでは予想外の出題に困惑する声が多数ありました。

私としては、この傾向はとても素晴らしいと思っています。

たとえば、今回の試験では、データの正確さと、変数の数のバランスをとる指標「赤池情報量基準」が出題されました。
公式テキストでは謎の定理「バーニーおじさんの定理」という変数の数と、必要なデータ数の間の経験則みたいなのが紹介されていますが、一体バーニーおじさんが何者なのかも含めて、出典がわからないといわれており、この謎定理を覚えるよりは「赤池情報量基準」を覚えた方がよっぽど意味があると思うので。

https://qiita.com/HiroSnow0413/items/ab6b034bb50f3e53271e


ここ数年、AIAIと世間で騒がれておりますが、所詮はただの統計手法であり、世の中の因果関係に対する洞察や、それを裏付ける膨大でかつ整然としたデータを入手できなければ何の役にも立たないわけです。また、莫大なビッグデータをもとにしたニューラルネットワークによる予測は、その判断の過程がブラックボックス化するというデメリットも抱えています。

 

一方で、ニューラルネットワークの勉強は数Ⅲ・Cを修めた理系高校生にはちょうどいい難易度であり、もしAIが今後社会をせっけんするのであれば、ニューラルネットワークの本質を理解できる理系人材の社会的地位向上につながればいいなとも思っています。

 

↓↓昔書いた、ニューラルネットワークの概念に関する世界一わかりやすい説明です。 

hokusoemi.hatenablog.com